


歴史文化
西暦紀元前735年に、建国されたと言われる古代ローマはイタリア半島のエトルリア人、南部はギリシャ人によって支配されていた。 その後、メソポタミア、アフリカ北岸、エジプトに及ぶ大帝国を築き、高度な文明が栄えたが、この繁栄も徐々に衰退し、5世紀のゲルマン民族の侵入により、西ローマ帝国は消滅いていった。ローマ帝国没落後、東方貿易によって経済力をつけた北イタリアの各都市はルネッサンス文化を開花させた。15世紀末にはミラノ、ベネチア、フィレンチェ、ナポリ、ローマ教皇領の5大勢力が均衝したが、16世紀諸外国の介入により崩壊、18世紀までに、スペインに支配される。18世紀にはオーストラリアに支配権が移行したがその支配に対する不満がイタリア統一運動へとつながっていき、1861年、サルディーニャ王国のエマニュエーレ2世によるイタリア王国が成立し、1870年にローマ教皇領を併合し完全統一された。
政治
大統領を国家元首とする議会制共和国である。上院と国民議会の二院からなっている議院内閣制で、大統領の指名により就任した首相が内閣を率いて政治を行う。また、イタリアの政治は、「すぐ倒れる内閣」、「すぐ変わる首相」、「汚職」、「変わらない与党」、「国民より政党」、「マフィアの存在」など、残念ながら悪い点が日本と似ているといわれてきた。しかしその一方、90年代にはいり、イタリアの政治は変わり、汚職摘発、マフィアの撲滅運動、戦後万年与党だったキリスト教民主党は分裂し、 新たな右派勢力が誕生、またイタリア共産党は、左翼民主党へと進化し、政権をとるまでになる。イタリアは中道右派と中道左派の2大勢力が健全に競い理想的な政治形態となった。日本も是非見習ってほしいものである。
気候
イタリアの気候は日本と良く似ている。東京とローマの気温は年間を通してほぼ同じで湿度が低い。イタリアは日本と同様、四季の区別がはっきりしているが、国土が南北に長い為、地域によって気温違いが大きい。湾岸線を除いた北イタリアでは、冬は寒く霧が発生する日が多い。中部から南イタリアにかけては地中海性気候に属しているので、夏は雨が少なく、冬は温暖で雨の日が多いというのが特徴である。7月末から8月にかけては観光客が多いが、イタリア人はバカンスシーズンでレストランやショップ等は夏季休暇を取る事が多い。
交通
イタリア全土では飛行機、国鉄fsと呼ばれる鉄道、プルマンと呼ばれるバス、車などいろいろな移動方法がある。ミラノからローマ間が約1時間という距離なので、イタリア国内を飛行機で移動する機会はまず少ないだろう。イタリア国鉄は、イタリア全土に路線があり、料金も安く旅行者には心強い存在である。鉄道が発達していない島などはバスを利用するのがよいだろう。鉄道に比べると時間はかかるが地元のイタリア人の生活をバスに乗りながら眺めるというのも旅の醍醐味である。
言語
多くの小国家にわかれてきた歴史をもつため、各地方の方言やアクセントの違いがある。家族・友達同士の日常会話にはまだ方言が残っているものの、最近では、教育・マスコミの発達により、標準語を使う割合は高いので、日本人には発音しやすく聞き取りやすい言葉になっている。
時差
3月の最終日曜日から9月最終土曜日まではサマータイム(Summer Time)を採用しており、日本時間よりマイナス7時間である。冬時間は9月の最終日曜日から3月の最終土曜日までで日本時間よりマイナス8時間となる。
祝祭日
フィレンツェ

イタリア北西部のトスカーナ地方に位置するルネッサンス発祥の地でもあり世界遺産でもある都市。街自体は街中を流れるアルノ川で二分されているが、主な見所は北側の旧市街に集中していて、ほとんどの観光名所にも徒歩で行ける。街全体が美術館のように美しく、赤レンガ造りの家や建物が並ぶ風景はこの街独特。ランドマークでもあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドゥオーモから見る街並みは花の都という名に相応しく上品で華やいでいる。街のあちこちに点在している美術館にはルネッサンス時代を代表する巨匠ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチの作品などの作品が多く展示され、同時の文化を知る事ができる。
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ミラノ

イタリア北部に位置するこの都市はイタリアの商業、工業、金融の中心地。また、洗礼されたファッションの聖地でも有るこの都市はゴシック建築の代表作でもあるドゥオーモ、レオナルド・ダ・ヴィンチ作の「最後の晩餐」、スカラ座、その他たくさんの遺産や美術品などの歴史的遺産も数多く残る近代と歴史が融合した街。街中の人々は皆高いファッション性を持ち、雰囲気はまるでファッション雑誌から抜け出したような雰囲気をもっている。また、サッカーの街でもあり、住人たちは皆スタジアム内だけでなくパブやナイトクラブ、レスランなどでもサッカー観戦に熱中している人を多く見る事ができる。
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ローマ

イタリア北西部に位置する首都で「永遠の都」。ローマ大帝国の歴史が市内の至るところに残り、国内外からの観光客が多く集まる都市。いまだ2000年以上の歴史が残るこの都市はコロッセオや凱旋門、ヴェネチア広場やパンテノンなど至る所に多く建造物があり、古くから栄えてきた都として今でも独特の雰囲気を作り出している。また、土地を掘ると遺跡が出土という理由から地下鉄はあまり発達しておらず、多くの人々がバスや車、バイクなどで移動している。また、市内には独立国であるバチカン市国も存在する。
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ヴェネチア(ベニス)

イタリア北部に位置する海沿いの都市。水の都とよばれるこの都市はアドリア海に面したヴェネチア湾にできた入り江の上に築かれ、運河が縦横に走っている。車や自転車、バイクなどは島内に入る事ができず、交通機関は水上バスか水上タクシーでの移動が主流。市内にあるサンマルコ寺院とサンマルコ広場は一番の観光スポットとなり年間を通して多くの観光客が集まる一番の名所となっているが、冬から春にかけて起こる高潮により町中が水面下となり、海抜の低いサンマルコ広場周辺は水没することも。また、ムラーノ島で作られるヴェネチアングラスは色彩が美しく、この地方の伝統的なガラス細工として有名。
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ナポリ

イタリア南西部に位置し、世界三大夜景の街としても有名。歴史的栄華の跡が残る南イタリア最大の都市でもある。海沿いに面した港町で、温暖な気候と陽気な人々はこの地の雰囲気そのもの。人々が密集して生活をしているため、観光地などでは観光客へのスリや盗難などが多発している。またナポリ発祥であるマルゲリータなどのピッツァはどのお店で食べても絶品で、ピッツァだけを求めて訪れる観光客も少なくない。サンタルチア港から出航しているカプリ島へのツアーでは青の洞窟を訪れる事ができる。
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パレルモ

イタリア南部にあるシチリア島北西部に位置し、アラブ・ノルマン王朝時代の栄華の跡が残る活気ある港町。ビザンティン、アラブ、ノルマン、バロックなど多様な建築物が残っているこの街は、同時に近代的なカフェやショップなども建ち並んでいる為、新旧両方の文化を感じる事ができる。また、1800年代に立てられた歴史有る大学や博物館、美術館、協会、大聖堂など歴史的な建物は街のシンボルにもなっている。下町情緒溢れる路地では大声で話す人々や明るい笑い声が絶えない。
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