フィリピンの治安事情
フィリピンは発展途上国ということもあり、治安が悪いイメージを持つ方も少なくありません。
事実、20年ほど前は都市部でもドラッグや麻薬関連の事件が多く発生し、ニュースで連日報じられるほどでした。
しかし、近年は政治的な改革や産業の発展に伴い、その安全性は徐々に改善されており、今ではそこまで多くの事件が発生することは無くなりました。
とはいえ、日本人である我々からするとまだまだ軽犯罪の発生件数は多く、何らかのトラブルに巻き込まれる可能性は決して低くありません。
そのため、フィリピンへ留学する際は十分に注意して現地で生活を送らなければなりません。
フィリピンで発生件数の多い事件・トラブル
フィリピンで巻き込まれる可能性のある事件やトラブルについて解説します。
スリ・置き引き
最も発生件数の多い軽犯罪として、スリや置き引きの被害が挙げられます。
日本では全く問題にならないような行動でも、フィリピンではこのような軽犯罪の格好の餌食にされてしまうことがあるため、注意しなければなりません。
例えば、財布をズボンのポケットに入れて歩いていると、人混みなどで人とぶつかった際に隙を見て盗られるリスクがあります。
飲食店でも、席に荷物を置いたままトイレやレジに行けばすぐに置き引きされてしまうでしょう。
中には、後ろから近づいてきて無理矢理カバンをひったくられる可能性も考えられます。
身体から離れにくいカバンを持ち歩いたり、カバンの中にパスポートや財布などの貴重品を入れておかないなどの対策が必要です。
ぼったくり
タクシーや飲食店などで法外な料金を請求されるぼったくりの被害も多く発生しています。
特に日本人は反抗せず素直に払ってくれるというイメージがついてしまっているため、標的にされやすい傾向があります。
対策としては、信頼できるお店やタクシーを利用するということです。
タクシーを依頼する際は、東南アジアを中心に普及している「Grad」というアプリを使ってタクシーを手配しましょう。
クレジットカードを登録しておけば、アプリ上で決済することも可能なので運転手と直接現金のやり取りをしなくても済むので安心です。
美人局・詐欺
フィリピンでは詐欺や美人局の被害も報告されています。
バーで出会った現地人の異性が言い寄ってきて、プライベートな関係に発展しようと誘ってくるのは注意しなければなりません。
また、日本ではあまり見ないような手口での詐欺も発生しています。
その代表的な例が「寸借詐欺」と呼ばれるものです。
寸借詐欺とは、「カバンを無くしてしまった」「財布を取られてお金がない」など、犯罪の被害にあってお金がなくなったような嘘をついてお金を要求してくる詐欺の手口です。
日本人は優しく断らないという印象があることから、同情を誘って詐欺の被害に遭わせようとしてくるので注意しなければなりません。
本当かどうかをすぐに判断することが難しいため、毅然とした態度で対応しましょう。
交通事故
フィリピンでは交通インフラの整備が追いついていなかったり、交通規則の遵守率の低さから交通事故が多く発生しています。
例え現地で車やバイクを運転していないとしても、歩行者として事故に巻き込まれたり、乗っているタクシーやバスが事故を起こす可能性も十分に考えられます。
特に都市部では人が溢れているにも関わらず交通量も多く、事故が多発しています。
公共交通機関の過剰利用も問題視されており、過積載や無謀な運転が行われることもしばしば。
バスを利用する際はそのようなバスに乗らないように注意しなければなりません。
フィリピンで軽犯罪のターゲットにされやすい日本人の特徴
フィリピンで軽犯罪のターゲットにされやすい日本人の特徴を紹介します。
観光客らしい外見
明らかに観光客らしい服装をしていたり、観光マップを持ち歩いて街を歩いてる日本人は軽犯罪の格好の的にされてしまうでしょう。
現地の人からすると、カバンの持ち方、歩く時に見ているものなどの癖で観光客を見分けることも容易なのでできるだけ観光客らしさを出さないように注意しなければなりません。
高価なものを身につけている
高級バッグやアクセサリー、高級ブランドのアパレルなどを身につけているとお金を持っていると判断され、詐欺やスリのターゲットにされやすいです。
カメラや最新スマートフォンなども高額な商品なので高価な持ち物だと判断され、ターゲットにされやすくなるでしょう。
できるだけ高価なものは見られないように注意しましょう。
不注意な歩き方をしている
歩きスマホや歩きながらマップを見ていると、周囲への注意力が欠如するためスリやひったくりのターゲットにされやすいです。
見知らぬ土地を歩くので、地図を見ながら歩くことは仕方ありませんが、周囲への警戒も忘れずにしておきましょう。
1人で行動している
1人で行動している人も軽犯罪のターゲットになりやすいです。
日本人というだけで平和ボケしていてお金を持っているというイメージがある上に、1人で行動している日本人はそもそも警戒心が薄いと思われ格好の餌食にされてしまうでしょう。
現地の言葉や文化を理解していない
言葉が通じなかったり、現地の事情に詳しくない人をターゲットにする詐欺も多いです。
日本語が話せる人が親切なフリをして近づいてきて、色々教えてくれたり案内をしてくれると見せかけて、ぼったくりの飲食店に連れ込んだりゲームで賭け事を持ちかけたりすることがあるでしょう。
親切にしてくれそうだからといってすぐに心を許すのではなく、常に警戒心を忘れずに行動しましょう。
フィリピンに留学しても大丈夫か不安な方へ
ここまで聞くと、フィリピンは危険で留学しても大丈夫なのか不安に感じる方もいるでしょう。
しかし、フィリピンの語学学校は基本的に安全なエリアにあることがほとんどです。
それに加え、現地ではすでに多くの日本人留学生や諸外国の留学生が滞在しているため、安全に暮らすことができるでしょう。
留学先で出会った先輩から現地の情報を教えてもらったり、留学エージェントから教えてもらった注意事項をしっかり遵守しておけば、犯罪に巻き込まれる可能性は低くできます。
とはいえ、それでも何らかのトラブルや事故に巻き込まれる可能性もゼロではありません。
結局は、自分自身の行動次第であるということを忘れず、常に安全を考慮して行動することが大切です。
トラブルに遭わないための対策
トラブルに遭わないためには、以下のことを徹底しておきましょう。
- 派手なアクセサリーや服装は控える
- できるだけ単独行動しない
- 強盗にあったら現金を差し出す
軽犯罪のターゲットにされやすい特徴をできるだけ排除しておくことが重要です。
そのため、上記のような対策を講じることでできるだけ犯罪に巻き込まれるリスクを抑えましょう。
万が一、強盗の被害に直面してしまった場合は命の危険があるため、手持ちの現金を差し出しましょう。
それで全財産がなくなってしまっては困るので、外出する際は必要な分の現金だけ持って、残りは部屋の金庫などに保管してください。
また、服の中に仕舞えるセキュリティポーチを身につけてその中に貴重品を入れておくこともオススメです。
十分な対策をしてフィリピン留学に備えよう
フィリピンの治安や安全性について詳しく解説しました。
フィリピンは発展途上国ではありますが、世界的に人気なリゾートであるセブ島を初め、観光業の発展や政治的な改革によって安全性は徐々に改善されています。
しかし、日本と比較するとまだまだ安全な国とは言いがたく、軽犯罪は数多く発生しているので中止しなければなりません。
十分な対策をしてフィリピン留学に備えましょう。